女性を美しくする生薬のいろいろ|漢方のはなし

7.柴胡(さいこ)

あなたはストレスに強い女性になれます。メモ、お肌も生き生きと輝いています。

柴胡(さいこ)はストレスを解消し、気の流れをスムーズにする生薬(しょうやく)で、自律神経、ホルモン分泌の働きを調整し、女性を美しくする働きを持っています。

柴胡はセリ科の植物マンシュウミシマサイコ、ヒロハミシマサイコなどの根です。 現代社会では、サラリーマンやOLは社内での出世競争、他社との競合、若者は「受験戦争」、主婦は超多忙で・・・・・・さらには「24時間社会」における時間との闘い、人間関係の煩わしさなど、ストレスが非常に多く、ストレスがきっかけでいろいろな病気にかかりやすくなっています。当然ながら、「ストレスは美容の敵」で、からだの調子をくずし、お肌のシワやシミを作る原因ともなっています。

「こころ」に問題があるとそれが「からだ」にも深く影響を与え、内臓の働きや運動器官などにも障害を起こしてきます。特に「肝(かん)」の働きに大きな影響を与えます。自律神経や、内分泌と血液の調節をして、「気」を巡らす「肝」の働きが乱れると、イライラ、抑うつ、みぞおちがはって苦しくなる、生理の前に乳房がはる、生理の周期が一定しない、生理痛、不妊症、更年期障害、お腹がはる、食欲がないなどの症状がよく見られます。これはストレスの抵抗期で、柴胡は肝気(かんき)を巡らし、自律神経、内分泌の調整によく効きます。

「目は肝のアナ(竅)」と言われ、目がその人の精神状態をよく現します。怒りっぽく、首や肩がこり、頭が痛むと、目が充血して赤くなります。これは「肝気の滞(とどこう)り」によるうつ熱が原因で、柴胡は「肝(かん)」の気を流してすんだ目にしてくれます。きれいな目は人の心に語りかけ、人の心をやさしくしてくれます。

 柴胡にはサイコサポニンA、C、D、ルチン、アドニトールなどが含まれ、肝機能障害を改善し、肝硬変や肝癌などの様々な肝臓病を予防する作用が期待できます。

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