免疫を調整する生薬のいろいろ|漢方のはなし

25.現代病の救世主 丹参(たんじん)

●心臓病の負担を軽くする

現代医学の発展により、我々は多くの病気から身体を守る事ができるようになりました。しかし、課題として残されているのが血液の循環障害による病気です。 中性脂肪、コレステロールは高血圧を招き、時には心筋梗塞、脳梗塞を引き起こす事があります。これらの病気も免疫とも関係があると言われています。

丹参(たんじん)には心臓の血管系統に作用して、冠状動脈の血流量を増加させたり、心臓での酸素の消費量を低下させることにより心臓の負担を取り除く働きがあります。また、脂肪代謝を活発にして、コレステロール値を下げることにより血液をサラサラにするはたらきもあります。

心臓をはじめとする血管と血液の両方に作用して、血液の流れをスムーズにすることができます。このような働きがあることから、中国では狭心症、心筋梗塞、脳梗塞、子宮筋腫、月経痛、高血圧、末梢血管循環障害などに広く応用されています。

現代医学では、血液中に含まれる白血球などが細菌を攻撃する事が分かっています。丹参(たんじん)は血液の流れをスムーズにする働きがあるので、このような働きを促進して病気を早く治すことができます。

漢方のはなし

免疫を調整する生薬のいろいろ