更年期のおはなし|漢方のはなし

23.癌と漢方薬

免疫力の増強やガンの再発防止のために漢方薬を服用をされている方が増えています。中国では、ガン検診があまり普及していないため、ガンが見つかった時点では進行ガンが圧倒的に多く、しかも、健康保健を持っていない方も多く、高価であるため抗ガン剤を使えないという事情があります。それにもかかわらず、実際の在命率は日本とさほど変わりがありません。これは、中国ではガン治療に手術、 抗ガン剤、放射線と並んで漢方薬は必ずと言っていいぐらい使われているからです。特に末期ガンや抗ガン剤、放射線治療ができないケースでは重要視されています。中国漢方でのガン治療に3つの柱となる治療法があります。

1つ目は、お馴染みの免疫力を高める補法です、シベリア霊芝(チャガ)や冬虫夏草のほかに西洋人参(香西洋参)、マメ科キバナオウギの根オウギも大変良くよく使われています。特に末期ガンには体力の保護に西洋人参はおすすめです。

2つ目の柱は、ガン細胞の増殖を抑えたり、ガンの新生血管を破壊したり、血行を改善して免疫活性物が到着しやすくする活血化オ法(かっけつかおほう)です。田七人参、三稜、ガジュツをはじめとした生薬が使われます。なかでも田七人参はとくに脚光を浴びています。田七人参は活血化オ法だけではなく、鎮痛作用も優れて、ガン性疼痛に単独で、もちろん麻薬系鎮痛剤(モルヒネ)と併用すれば、かなりの鎮痛剤減量が可能となります。

3つ目はガン細胞から分泌、放出された毒素(ガン性ホルモンともいいます)をやっつける清熱解毒法(せいねつげどくほう)です。アカネ科フタバムグラの全草である白花蛇舌草(びゃくかじゃぜつそう)、シソ科コガネバラ属の全草である半枝蓮(はんしれん)などが有効です。特に白花蛇舌草は欠かせない存在で、日本にも最近やっと輸入されるようになりました。

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