口内炎 | お身体の悩み

漢方医学

漢方では、口は胃腸と密接な関係があると考えています。胃腸に炎症があると、その熱が口内炎を起こしていると考えています。
治療には、胃腸の炎症を抑える漢方薬を使います。
ガッチリタイプの口内炎は口臭が強く、口の中が粘ついたり、便秘をしたり、咽喉が渇いてたくさんの水を欲しがります。このような場合は黄連(オウレン)という、胃腸の熱を冷ます作用のある生薬を含んだ漢方薬を用います。
虚弱タイプの口内炎は、食欲があっても胃が受けつけなかったり、口の中が?乾燥していることが多く、痛みは強くなくても再発を繰り返すケースが多くみられます。このような場合は胃の動きをよくしたり、口の中を潤すような漢方薬を処方します。
身体全体の体力が衰えて、口内炎をおこしている場合は、身体の熱さまし体力をつける漢方薬を用います。
口内炎が出来やすかったり、いつまでも治らない方は、漢方薬で胃腸の働きを高め体力をつけることによって根本的な治療ができます。

※漢方を服用する場合は、自己判断せずに、漢方の専門知識のある医師、薬剤師に相談しましょう。

漢方医学

西洋医学

口内炎は、口の中や舌がただれたり、炎症を起こす病気です。
口内炎ができると、食べ物や飲み物がしみて痛みをともないます。すぐに治るときもありますが、なかなか治らず食事のたびに不快な思いをします。
口内炎は口の病気とみるだけでなく、身体全体の体力がおちている時に現れる病気です。
また、胃腸の働きが衰えているときにも口内炎はできやすくなります。食べ過ぎたり、飲みすぎたり、ストレスなどで胃腸の働きが悪くなると口内炎ができやすくなります。
自然に治ることも多いですが、いつまでも治らなかったり再発を繰り返す場合は治療が必要となります。
西洋薬の治療は、直接口内炎の患部に薬を塗ったり、保護したりします。また、ビタミンBの服用などによって口の粘膜を強くします。
口内炎は、膠原病の一種であるベーチェット病が原因となっているケースもあるので、長期に治療しても治らなかったり、口内炎と共に陰部の潰瘍や神経障害などの症状があるときには、早めに病院で検査を受けることをおすすめします。
ベーチェット病は、進行すると失明するケースもある怖い病気ですが、漢方薬が有効なケースも報告されています。

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西洋医学

日常生活

バランスの良い食生活は、口内炎の予防に大切なことです。
特にビタミンA、ビタミンB2、ビタミンC、タンパク質などは不足しないようにした方がよいでしょう。
レバー、バター、卵、人参、ほうれん草、チーズ、果物、イモ類、大豆食品などを積極的にとるように心がけましょう。
また、十分な睡眠をとり身体に余分な負担をかけないことも大切です。うがい薬や濃い番茶などで一日に数回口をすすぎだけでも予防効果が期待できます。
※医師・薬剤師に、ご相談の上服用してください。

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日常生活

口内炎の漢方の実例

ストレスによる口内炎の症例

女性 56歳 口内炎

昔から口内炎ができやすくつらいので、口内炎ができないような体質に改善したいとのことで来店されました。
中肉、中背でやや肥満タイプです。血色もよく血圧も普通で、見た目は健康そうな方です。
便通は一日2~3回で軟便のときもあります。胃の状態はあまりよくありません。
普段からイライラしたりストレスを感じる性質で、神経を使ったときに口内炎ができるような気がするとのことでした。また、そんなときは胃の具合も悪く、口臭も気になるとのことです。
この方の場合は中間タイプで、胃に熱があると考え、胃の熱をさましストレスを和らげる漢方を処方しました。15日分を服用して症状を聞くと、口内炎はいいようだとのことでした。その後も同じ処方を服用し、2ヵ月後には胃のもたれや、むかつきもなくなり、頻繁にできていた口内炎も全くできなくなったとのことでした。
その後は回数を減らして服用していますが、口内炎ができなくなると同時に胃腸の調子もよくなっています。

食べ過ぎによる口内炎の症例

男性 20歳  口内炎

一度できた口内炎がいつまでもよくならないとのことで、来店されました。普段から時々口内炎ができやすいとのことです。いつもなら自然に治るのが、今回は治らないばかりか、口内炎の数が増えているとの事です。
やや肥満型で、便秘症です。胃腸は丈夫ですが、普段から食欲旺盛で非常によく食べてるとのことでした。今回、口内炎ができても食べる量は相変わらずとのことでした。
この方のように、比較的体力があり、肉類などを好む場合に発症する口内炎は、胃に熱を持っていることが原因で発症していると考えられます。そこで、胃の熱を取り炎症を抑える効果のあるガッチリタイプの漢方薬を処方しました。また、食べる量を控えめにして、肉類や香辛料の強い食事は制限するようにアドバイスしました。
10日分を処方したのですが、10日後に来店したときには完治していました。ご本人の話ではあれほどつらかった口内炎が、漢方薬を服用して4~5日でよくなったとのことでした。

胃腸虚弱による口内炎の症例

女性 45歳  口内炎

普段から胃腸が弱く、疲れやすい方です。今までも口内炎ができやすかったのですが、今回は一ヶ月近く治らずに、つらいということで来店されました。
口内炎の数もだんだん増えてきたとの事です。

見た目は中肉中背で中間タイプに見えたのですが、症状をうかがうと冷え性、胃腸虚弱、疲れやすい、下痢をしやすいなど虚弱タイプでした。

漢方としては虚弱タイプの漢方薬で、胃腸の働きを高め、身体に元気をつける(気を高める)薬を10日分処方しました。

漢方に「口腔は脾(消化器)に支配される」という言葉があり、口内炎は胃腸の機能を高めることで、改善されます。

10日後に来店されたときに、服用して3日ぐらいで痛みが治まり、10日分を服用し終わる頃にはだいぶよくなったとのことでした。
さらに10日分を服用していただき、完治したので服用を中止しました。

長いこと悩んでいた口内炎が、漢方薬で改善

68歳  口内炎

2~3年前から口内炎が頻繁にできて悩んでいます。 治ったと思っても別の場所にできてしまい、いつも口の中が痛い状態です。

最近では痛みが酷くなる一方で、夜も寝られずにつらい毎日を送っています。 日常生活ではストレスが多く、胃の具合もあまりよくありません。

病院も何箇所か行きましたが、よくなることはありませんでした。

漢方薬を1ヶ月分お渡ししたのですが、再来店は二ヶ月後でした。

ご本人の話によると、漢方薬を服用して半月くらいで口内炎ができなくなり、かなり楽になったとのことでした。 胃の具合もかなり良好です。

それからは、漢方薬を飲んだり飲まなかったりの状態でしたが、まだ完全に良くなっているわけではないそうです。

調子は非常によいので、このまま服用を継続したいとのことでした。

小さいころから口内炎ができやすかったのが、漢方薬で改善

女性 32歳  口内炎

小さいころから口内炎ができやすく悩んでいました。胃腸が弱く、天ぷらなどの揚げ物や香辛料の強い食事をとると、胃がもたれたり痛くなったりします。その後に口内炎ができることもあれば、特に理由がなくできることもあります。口内炎は多いと数か所できることもあって、なかなか治りません。

病院で薬を処方してもらったり、市販薬を購入して試しましたが、一時的によくなるだけですぐに再発します。インターネットで漢方薬も口内炎に効果があることを知って来店されました。

漢方薬を服用し始めて、最初の2ヶ月はあまり変化が見られませんでした。口内炎は相変わらずできています。しかし、胃がもたれたり、痛むことはあまりなくなったとのことです。そのまま、同じ処方を継続したいただきました。

3ヶ月後には大きい口内炎はできなくなりました。また、できてもすぐに治るようになったとのことです。さらに継続していただき、5ヶ月後には、ほとんどできなくなったとのことでした。ご本人の希望もあり、漢方薬はその後も続けて服用しています。

小さい頃から胃腸が弱く口内炎ができやすかったのですが、漢方薬を服用して改善

女性 37歳  口内炎

小さい頃から胃腸が弱く、口内炎ができやすくて悩んでいるということで来店されました。
食欲は普通にあるのですが、天ぷらやフライなどの揚げ物を食べるとすぐに口内炎ができます。
また、便秘気味で便通は5日~7日に一回くらいしかありません。
少しでも胃腸を丈夫にして口内炎もできないようにしたいとのことでした。

この方には、胃腸の働きを整えて口内炎ができにくくなるような漢方薬をお出ししました。
一ヵ月後の来店時に症状をお聞きしたところ、口内炎は相変わらずできやすいものの、胃の具合が以前よりよくなったとのことでした。
便通も2日~3日に一回はあるとのことです。
さらに一ヵ月後には大きい口内炎はできなくなり、以前より楽になってきたとのことでした。
三ヶ月後には口内炎はほとんどできなくなりました。
最近では、天ぷらなどの揚げ物を食べても口内炎はほとんどできなくなったそうです。
食事も不安なく、美味しく食べられるようになったとのことです。

くり返していた口内炎が、できなくなりました

男性 32歳  口内炎

若いころから口内炎ができやすく、一度できると治りにくいとのことで来店されました。
口腔外科でも見てもらったのですが、特に異常はなかったそうです。
口内炎は多いと5~7ヶ所くらいにできるので、物を食べたりするときは、とても痛くてつらいとのことでした。
完全に治っている時期もありますが、一ヶ月くらいで新しい口内炎ができてくるそうです。

症状をお聞きしていると、かなり繊細な方で、普段からかなりストレスを受けやすい方のようです。
口内炎ができる時というのは、ストレスが重なった時が多いようでした。
また、もともと胃が弱い体質でもあります。
そこで、ストレスを和らげ胃の働きを改善できるような漢方薬をお出ししました。
漢方薬を服用し始めた当初は、あまり変化はありませんでした。
二ヶ月を過ぎるころから、徐々に口内炎のできる間隔が開いてきました。
その後は、たまに1~2ヶ所口内炎ができることはありますが、増えることはなく自然に治っているそうです。

胃の具合も良くなり、食事も美味しく食べられるようになったと喜んでいただいています。

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