パニック障害 | お身体の悩み

漢方医学

漢方では、パニック障害は精神的な不安感によって、気の流れが滞っている状態で、憂うつ、不安感、むくみ、動悸などの症状が現れると考えています。このような場合は、気の流れをよくするような漢方薬を用います。
また、気の流れが逆行すると、のぼせ、イライラ、過呼吸、動悸、めまいなどの症状が起きますが、このような場合は、気の流れをととのえる処方を用います。
漢方では、心と体は密接な関係にあると考えています。パニック障害になると心の状態が不安定になり、身体の状態にもいろいろなサインが表れます。漢方では、心のバランスを調えることで、パニック障害によるこれらの症状を自然に改善していきます。
漢方薬は、パニック障害の根本的な治療ができます。また、漢方薬を併用することで西洋薬の副作用を軽減でき、妊娠期や授乳期で西洋薬を使いたくない方でも服用できる処方があります。

※漢方を服用する場合は、自己判断せずに、漢方の専門知識のある医師、薬剤師に相談しましょう。

 

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漢方医学

西洋医学

パニック障害は、突然、激しい不安感に襲われて、胸がドキドキしたり、めまいや息苦しさに襲われる精神的な病気です。体の異常ではなく、脳の一時的な機能障害と考えられています。
パニック障害は、日本人の100人に一人が発症しているといわれています。 20代~30代半ばに発症が多く、男性より女性に多い病気です。
パニック障害は、心臓神経症、自律神経失調症、不安神経症などとして扱われてきた病気の一部です。
パニック障害の発作の多くは、満員電車や人ごみなどの閉鎖的な狭い空間や公園、大通りなどで突然始まります。初期には強い発作が頻繁に起きますが、徐々に減っていきます。パニック障害の発作を繰り返すと「予期不安」といって、発作が再発するのではないかと不安が強くなります。また、症状が進行していくと、家に引きこもりがちになったり、外出できなくなります。
パニック障害は、日ごろからストレスをためやすいような環境で生活している人に多く見られます。
西洋医学では、パニック障害はノルアドレナリンなどの神経伝達物質が関係しているといわれています。治療には、薬物療法や精神療法などが用いられます。薬物療法の場合は、抗うつ薬や抗不安薬などが用いられ、依存症などの副作用に悩まされることも多く、安全性や有用性にも問題があるようです。また、妊娠期や授乳期の方はこうした薬物の服用はなるべく避けたほうが良いでしょう。

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西洋医学

日常生活

日常生活についてですが、パニック障害の方は、見かけは健康な方と変わらないので、ただ、怠けているだけと見られがちです。治療にはある程度の時間も必要なので、家族や周りの方の理解を得ることが重要です。
普段は早寝早起きなど、規則正しい生活を心がけましょう。日々のストレスはなるべくためないようにして、風邪などもひかないようにしてください。また、コーヒーなどのカフェインや刺激物もなるべく控えるようにしましょう。

※医師・薬剤師に、ご相談の上服用してください。

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日常生活

パニック障害の実例

乗り物によるパニック障害の症例

女性 33歳 パニック障害

3年前、車の運転中に急に吐き気に襲われました。その後も同じような症状が続いたので病院で検査を受けたところ、パニック障害と診断されました。
処方された西洋薬を服用し一時的に良くなったのですが、今度は眠れなくなってしまいました。
その後も病院でいろいろな薬を処方されたのですが、不眠や吐き気、手足が急に汗ばむなどの症状が治りません。何をするにも考えがまとまらず、仕事も止めざるを得ませんでした。
最近では、自動車や電車などに乗ると呼吸困難にもなるので、こうした乗り物にも怖くて乗ることができません。
知人から漢方薬を服用してみてはといわれて、当店へ来店されました。痩せ型で顔色が青白く、見るからに疲れきった印象の方です。また、胃がいつも重く、食事をおいしく取ることができないとの ことでした。
この方には、いろいろと症状をお聞きした上で、気の流れをよくして精神を安定させ、胃の働きを調えるパニック障害の 漢方薬を処方しました。
一ヶ月後には、特に大きい変化は見られなかったものの、胃の具合が良くなり以前よりは食事をおいしく食べることができるようになりました。その後も同じ処方を服用し、2~3ヵ月後には気持ちが大分安定してきたとのことでした。また、漢方の服用を始めて4ヶ月くらいからは少しずつ電車や自動車にも乗れるようになりました。

不安感を伴ったパニック障害の症例

女性 31歳  パニック障害

半年前に、突然動悸や息苦しさ、めまいなどの症状に襲われました。不安になり総合病院へ行ったところ、パニック障害と診断されました。
しばらくは、病院で処方された抗うつ剤や抗不安薬の服用で症状は治まっていましたが、先月、混雑している電車の車内で発作が再発したとのことです。その時のパニック障害の発作は以前よりひどく、冷や汗が止まらなくなり呼吸も止まりそうで死んでしまうと思ったそうです。
不安になり、知人から当店の漢方薬を勧められて、来店されました。
体格は普通ですが、冷え性で疲れやすく胃腸が弱いとのことです。発作はその後2回ほどありましたが、以前ほど強くはありません。ただ、今では怖くて電車に乗ることができません。
この方には、不安感を和らげて身体を温め、パニック障害を改善する漢方薬を処方しました。
2ヶ月の服用が終わるころには、大分気持ちが落ち着いてきたとのことでした。冷え性も以前よりは明らかに良くなっています。
その後も同じ処方を続けていますが、症状は少しずつ改善し、電車にも少しずつ乗れるようになっています。

めまい、動悸のパニック障害の症例

男性 33歳  パニック障害

長身で痩せ型の男性です。朝の通勤電車に乗っているときに、突然、強い動悸とめまいにおそわれました。 その時は、電車を途中下車して発作がおさまってから会社へ行きましたが、それ以来、電車へ乗るのが不安になってしまいました。

近くの心療内科へ行ったところ、パニック障害と診断されました。その後、ラッシュ時を避けるなどして、なんとか通勤していましたが、先日は、家で食事をしているときに同じような発作が起きたとのことです。

奥さんが、当店で漢方薬を服用していたことから、一緒に来店されました。 詳しく症状をお聞きすると、仕事でのストレスがかなりたまっているとのことです。

そこで、めまいを改善し、ストレスを和らげるパニック障害の漢方薬を処方しました。

はじめの一ヶ月は、症状に変化はありませんでしたが、2~3ヶ月を過ぎるころにはパニック障害の不安感がかなり軽減してきました。現在も、漢方薬の服用は続けていますが、パニック障害の症状は日ごとに改善しています。

パニック障害の発作が、良くなってきました

5年前にパニック障害になりました。
その頃は、病院で処方された薬で良くなっていたそうです。
しばらくは落ち着いていたのですが、4ヵ月くらい前から、息苦しさと吐き気、焦燥感などがひどくなってきました。
病院でもいろいろと薬を変えてもらいましたが、良くなりません。
わけの分からない不安感に取りつかれて、最近では、車に乗ることもできなくなってしまいました。

漢方薬を服用しても、すぐには改善が見られませんでした。
様子を見ながら組み合わせを変えましたが、三ヶ月くらいして息苦しさがなくなってきました。
吐き気も少しずつ軽くなっています。
しかし、良くなったり悪くなったりの繰り返しがあります。
ご本人の話では、良いときは今までになく体調がよく車にも乗れます。
悪い時でも以前に比べるとかなり楽になっているそうです。
少しずつですが、一歩ずつ改善に向かっているとのことです。

パニック発作が落ち着いてきました

女性 30歳代  パニック障害

パニック発作が、頻発するようになったとのことで相談に見えました。
心療内科で薬を処方されましたが、副作用があり効果も感じられなかったので、服用していません。
発作の前は変な感じがあり、手が震えます。
その後に強い不安感に襲われて、呼吸がゼイゼイしてきます。
ひどいときは息苦しくなって、死ぬのではないかと思うそうです。
こうした症状を繰り返しているので、何とか改善したいとのことでした。

お話をお聞きしていても、発作に対する不安の強さが伝わってきました。
この方には不安感を和らげて、パニック発作が改善できるような漢方薬をお出ししました。
漢方薬を服用してからは、発作の回数が減ってきたそうです。
また、発作が起きそうなときにも、漢方薬を服用したそうです。
そうすると、気持ちが落ち着いてきて、発作が起きずにすみました。
漢方薬を服用して三ヶ月後には、発作が起きることはなくなりました。
ただ、不安感はまだあるので、漢方薬はしばらく継続したいとのことです。

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