湿疹 | お身体の悩み

漢方医学

西洋医学の湿疹の治療は痒みをとることが中心ですが、漢方の湿疹の治療は皮膚の状態をよく観察して、その原因を取り除く治療をします。つまり根本治療を目的としています。
皮膚が赤く炎症の強い湿疹には、身体の熱をさまし炎症をとる湿疹の漢方薬、皮膚がグジュグジュして水がでるような湿疹には、水分を取り除く湿疹の漢方薬を用います。また、逆に皮膚がカサカサしたり、ひどくなるとフケのような角質がはげ落ちるような湿疹には、皮膚を潤す湿疹の漢方薬を用います。
最近は、ストレスによって湿疹がひどくなる方も多く、そのときにはストレスを和らげる漢方薬を用いたりします。また、体力がおちて疲れやすい方には、体力をつける漢方薬を用いるだけで 湿疹がグッとよくなる方が増えています。
自己判断せずに、専門知識のある方に相談し、湿疹の状態と体質に合った漢方薬を服用するとが大切です。

※漢方を服用する場合は、自己判断せずに、漢方の専門知識のある医師、薬剤師に相談しましょう。

 

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漢方医学

西洋医学

湿疹は外からの刺激で赤く腫れたり、小さな水泡がポツポツとでたり、かさかさしたカサブタができて、かゆみを伴うような皮膚病をいいます。
湿疹は外からの刺激で赤く腫れたり、小さな水泡がポツポツとでたり、かさかさしたカサブタができて、かゆみを伴うような皮膚病をいいます。
湿疹には急性型と慢性型があり、急性型は皮膚が赤くなる、小さなブツブツした水疱ができる、皮膚がジクジクと湿っぽくなり、カサブタができる、皮膚から白い粉が落ちるなどの症状が見られます。慢性型は皮膚が厚く、硬くなる、ざらざらして深いしわができるなどの状態になります。
西洋医学での湿疹の治療は、ステロイド剤や、抗ヒスタミン剤を服用したり、これらの軟膏を塗ったりして治療します。また、減感作療法も行われます。急性の湿疹の場合だとステロイド剤の使用も短期間なので、特に問題はないのですが、治療期間が長期化してくると、副作用も気をつける必要があります。
ステロイド剤には様々に副作用があります。皮膚がうすくなったり敏感になったりする、毛細血管が拡張する、多毛、白内障などの目の疾患、感染症の誘発などです。中でも長期に使用した場合、途中で使用をやめるとリバウンド症状でさらに 湿疹が悪化したり、だんだん薬に対する反応が悪くなるというケースも珍しくありません。

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西洋医学

日常生活

日常生活については、湿疹のある患部を清潔に保ち直射日光に当てたり、掻いたりしないように心がけることが大切です。
入浴する場合はぬるめのお湯で弱酸性の刺激の弱い石鹸を使いましょう。食事は亜鉛を多く含む牡蠣やレバー、牛肉などを取るとよいでしょう。インスタント食品やファーストフードは極力避けて、バランスの取れた食事を規則正しく取るようにしてください。
※医師・薬剤師に、ご相談の上服用してください。

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日常生活

湿疹の実例

漢方薬を用いた手の湿疹の症例

男性 23歳 湿疹

手の湿疹がひどいということで来店しました。水仕事なので、すぐに手のひらが荒れてカサカサになります。痒みは強く、湿疹がひどくなると痒くて耐えられないとのことでした。
病院でステロイド系や非ステロイド系の軟膏を出されて使用していたのですが、湿疹はある程度は改善しても水仕事をすると再び悪化します。
手全体がカサカサして赤くなっていますが、特に指先は皮膚が割れてかゆいというよりは痛そうでした。 
体格は普通ですが、冷え性で疲れやすいです。手先は仕事柄いつも冷えているとのことなので、血流をよくして手先にも栄養が行き渡るような 湿疹の漢方薬を処方しました。
2ヵ月後には痒みがかなり楽になり、見た目もきれいになってきました。その後も同じ処方を続けて、3ヵ月後には病院で処方されていたステロイド系や非ステロイド系の軟膏は使わなくても済むようになりました。
現在でも漢方薬の服用は続けていますが、時々ハンドクリームを使うだけで、湿疹はほぼ完治しています。

がんこな湿疹の症例

男性 61歳  湿疹

原因はよく分からないとのことでしたが、半年くらい前から頭、肩、腰、太ももに湿疹ができるようになり、来店されました。
最初は近所の皮膚科へいってステロイドの軟膏を処方してもらっていたのですが、あまり効果が見られず、総合病院へかかりました。 3ヶ月位は落ち着いていたのですが、次第によい状態と悪い状態を繰り返して、最近では悪くなる一方でした。
湿疹がではじめると体中がかゆくなり、掻きこわしてしまいます。
ご家族の方が、以前に当店の漢方薬で同じような湿疹が改善していたので、勧められたとのことでした。
体格はガッチリしていて丈夫そうに見えますが、冷え性で疲れやすいとのことでした。見た目よりは虚弱なタイプと判断して、体力を補い抵抗力を高めて湿疹を改善する漢方薬を処方しました。
はじめの一ヶ月は、症状にあまり変化は見られなかったのですが、2ヶ月目には湿疹がかなり改善したとのことでした。3ヵ月の服用で湿疹はほとんどでなくなったとのことから、本人の希望で服用を中止しました。
ところが、それら3ヵ月後に再び湿疹が発症して、治らないとのことで来店されました。再度、同じ漢方薬を処方して3ヵ月後にはすっかりよくなりました。

顔の湿疹の症例

女性 35歳  湿疹

顔面の湿疹で来店されました。顔全体がほてったように赤くなっています。湿疹がでて痒くと、そこからジュクジュクと水が出て、乾くとカサカサになり白い粉がふいたようになります。
体格は普通ですが、いつも顔が熱くて手足もほてっています。この方は、身体全体に熱がこもっていると考えて、熱を冷ます効果のある漢方薬を処方しました。
15日後の来店時には、顔のほてりが治まり湿疹の出方も半分くらいに減ったとのことでした。
3ヵ月後には湿疹もほとんどでなくなったので、服用を中止しました。

手の平の湿疹、痒みが漢方薬のおかげで改善

女性 28歳  湿疹

毎年、冬になると手のひらに湿疹ができます。
湿疹は赤く乾燥してカサカサしています。
痒みが強い時もあります。

皮膚に潤いを与えて、痒みが改善するような漢方薬をお出ししました。
15日分服用しましたが、症状に変化はなく痒みも強いとのことでした。
そこで、血流を良くするような漢方薬を合わせてお出ししました。
15日の服用で、手の平の赤みが薄くなり痒みも半減したとのことです。
その後も同じものを継続していただき、三ヶ月の服用でほぼ改善しました。

この方は「血」の巡りを良くするような漢方薬を合わせることで、漢方薬の効果が巡るようになったと考えられます。

数年前から湿疹で悩んでいましたが、漢方薬を服用して改善

男性 51歳  湿疹

数年前から、二の腕と足のすねに湿疹ができるようになりました。
やや肥満気味で汗をかきやすいのですが、汗をかいたりすると特に痒くなるそうです。
病院でステロイド剤を処方してもらったり、市販の軟膏を使ったりしましたが、一時的に楽になってもすぐに再発を繰り返します。
根本的に体質から改善したいとのことで来店されました。

この方は、食生活が乱れていたり、日常生活が不規則だったりする傾向があったので、そうした点についてもアドバイスをさせていただきました。
そのうえで、痒みを抑えて湿疹を体質から改善できるような漢方薬をお出ししました。
漢方薬を服用し始めて、半月後には腕の湿疹がひいて楽になってきたとのことでした。
湿疹が発症する頻度も少なくなっています。
2ヵ月の服用で、足の湿疹も楽になり見た目もきれいになってきました。
その後は、湿疹もよくなりましたが、食事や日常生活を改善したこともあって、今までになく健康な毎日を送れるようになっているそうです。

多汗症と湿疹で悩んでいましたが、漢方薬を服用して改善してきました

男性 30歳代 多汗症 湿疹

20代のころから多汗症で悩んでいましたが、5、6年前から大量に汗をかくと、胸や顔、脇などに湿疹が出るようになりました。
皮膚科へも通っていますがよくなったり、悪くなったりを繰り返しています。
特に夏になるとひどくなります。
漢方薬も併用して、少しでも改善したいとのことで来店しました。

多汗症体質を改善するとともに、湿疹を和らげられるような漢方薬をお出ししました。
服用はじめたころは汗の量が少なくなってきました。
湿疹も出る回数が減り、症状も軽くなってきました。
多汗症については、以前より汗の量は減っていますが、まだ時間がかかりそうです。
湿疹については、かなり改善し楽になっているとのことです。
以前より着実に楽になっているので、漢方薬はこのまま継続したいとのことでした。

高齢者の方の皮膚病が、漢方薬を服用して改善しました

女性 82歳 湿疹

82歳の小柄な女性です。
血圧が高く病院で薬を処方されています。
お腹や胸に湿疹ができて、とても痒いとのことで来店されました。
病院でも塗り薬を出されましたが、良くなったり悪くなったりであまり変わらないそうです。
もう半年くらい、このような状態が続いているので、漢方薬で根本から改善したいとのことでした。

皮膚は全体的にカサカサで、かなり乾燥しています。
あまり強くないもので、皮膚に潤いを与えて痒みが改善できるような漢方薬をお出ししました。
また、血圧にも影響しないように考慮しました。
一ヶ月後には、痒みがかなり落ち着いてきました。
また、湿疹もあまり目立たなくなり、塗り薬もあまり使わなくてすんでいるそうです。

高齢者の場合、皮膚が乾燥しやすくなるので全体に潤いを与えることを優先的に考えました。
漢方薬を服用してから痒みが落ち着くとともに、カサカサしていた肌も潤って艶が出てきました。
その後、漢方薬は飲んだり飲まなかったりだそうですが、悪くはなっていないそうです。

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