四十肩・五十肩 | お身体の悩み

漢方医学

漢方では、四十肩、五十肩は主に血流が悪くなることが原因と考えています。血流が悪くなる原因は年齢からくる血行不良、胃腸虚弱、冷え性、運動不足などです。ストレスや過労、肉類中心の食事、不規則な生活などが引き金になる場合もありますし、体質的に血流が悪くなりやすい方もいます。
四十肩、五十肩に用いられる漢方薬としては、血をきれいにして血流を良くする効果のあるもの、身体を温めて血行をよくする処方、筋肉の緊張を和らげる効果のある処方などが用いられます。
ガッチリタイプで発汗傾向がなく、首や背中のこわばりが強いようなときは背中の血行をよくして筋肉の緊張を和らげ、四十肩、五十肩を改善する処方が用いられます。
中間タイプで、顔がのぼせ気味で下半身が冷えているような場合は、血行不良があると考えられます。このような時は血流をよくする漢方薬が用いられます。
手足が冷えやすく、尿の出の悪いような虚弱タイプの方には、身体を温めて肩の傷みやコリを和らげる処方がよく用いられます。
また、体内の過剰な水分が血行を悪くして、四十肩、五十肩になる場合があります。このようなときは、体内の過剰な水分を体外に出して、四十肩、五十肩を改善する処方を用います。

※漢方を服用する場合は、自己判断せずに、漢方の専門知識のある医師、薬剤師に相談しましょう。

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漢方医学

西洋医学

四十肩、五十肩は、その名の通りで40代、50代の方に多くみられる疾患です。肩関節周囲炎とも呼ばれています。
一般的な肩こりとは違い、肩の周りの筋肉や靭帯が硬くなり炎症や痛みが起こります。腕を上げようとしたり、背中に腕を回そうとすると肩の関節が痛んで動かせなくなります。ひどくなると、このような動作もできなくなり動かさなくても痛くなります。
四十肩、五十肩は老化現象の一つで、あるとき急に起きる場合と、気がつかないうちに徐々に症状が進行していく場合があります。急性であれば、多くの場合2~4週間程度で改善しますが、慢性化すると半年~2年くらい続くこともあります。
普通の肩こりは、肩や首が重くなる程度ですが、四十肩、五十肩は肩の関節が老化によって硬くなり、ひどいと肩や腕が動かしづらいほど痛むのが特徴です。四十肩、五十肩は自然に治ることも多いのですが、時として悪化してしまい治りにくくなるケースも見られます。
西洋医学では、急性の四十肩、五十肩の痛みに対しては鎮痛剤や湿布薬を使い、慢性的な場合には電気治療やマッサージなどの治療をします。

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西洋医学

日常生活

日常生活についてですが、四十肩、五十肩の改善には基本的に、血行をよくして身体を温めることが大切です。
普段からストレッチなどの軽い運動を心がけたり、お風呂に首までつかり身体を温めてあげるのも良いでしょう。睡眠のときにも、肩を冷やさないように気をつけたり、普段の服装も冷やさないように注意しましょう。
※医師・薬剤師に、ご相談の上服用してください。

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日常生活

四十肩・五十肩の漢方の実例

冷えからくる四十肩・五十肩の症例

女性 47歳 四十肩・五十肩

この方は、以前から胃炎やめまいなどがあり、当店でそのときの症状に応じて、いろいろな漢方薬を服用していました。
今回は、一週間くらい前から右肩が上がらなくなったそうです。どうやら、四十肩になったらしいとのことでした。
冷え性で胃腸が弱く、日頃からめまいや頭痛を起きやすく、冷やすと痛みがひどくなります。
もともと冷えが強かったので、身体を温めて血行をよくする漢方薬を処方しました。10日後に来店したときには、肩の痛みはすっかりよくなり、腕も上がるようになりました。

胃の弱い方の四十肩・五十肩の症例

女性 51歳  四十肩・五十肩

数週間前から、左肩に痛みを感じるようになりました。
体格は中肉中背ですが、胃が弱くみぞおちの辺りをたたくと音がして、胃に水がたまっている感じがします。夜になって気温が下がってくると、痛みが強くなります。症状から四十肩、五十肩と考えられます。
この方の四十肩、五十肩は、胃内停水(胃に過剰な水分がたまっている状態)と冷えが原因と考えられたので、胃にたまっている過剰な水分を体外に排出し、身体を温める漢方薬を処方しました。
半月後に来店したときには、肩の痛みはほとんど取れて、自由に動かすことができるようになっていました。さらに、半月分を服用して、完治と判断して漢方薬の服用は中止しました。

漢方のシップ薬を使った四十肩・五十肩の症例

女性 62歳  四十肩・五十肩

長い間、腕が上がらずに市販のシップ薬やマッサージ治療をしたのですが、改善しませんでした。

当店に、漢方薬の相談に来たのですが、病院の薬もいろいろ服用しているので、できれば塗るような薬がほしいとのことでした。

漢方薬のシップ薬をすすめたところ、一週間で大分痛みがひいてきました。
この方は、肩だけでなく腰痛や太ももの痛みなどもあったので、そうした部分にもこのシップ薬を張ったところ、痛みがかなり楽になったとのことです。

数ヶ月間、悩まされていた痛みがほとんど取れて、非常に喜んでいました。

長いこと病んでいた五十肩が、漢方薬を服用して楽になりました

男性 53歳  四十肩・五十肩

数年前に、突然五十肩に襲われました。
鍼灸や整体の治療院である程度はよくなったのですが、忙しさもあり治りきらないまま放っていました。
最近になって悪化してきたので、治したいとのことで来店されました。
右方の痛みは、1~2ヶ月前からひどくなり腕も痛くて肩より上には上がりません。

漢方薬を服用して、一ヶ月後には痛みが楽になってきました。
腕もだいぶ上がるようになっています。
その後も同じものを継続しました。
二ヶ月でほぼ痛みもなくなりましたが、さらに二ヶ月ほど続けたところで、よくなったとのことで服用を中止しました。

五十肩の痛みが改善しました

男性 50歳代  四十肩・五十肩

右肩が痛くて上がらない、とのことで来店されました。
近所のクリニックでは、五十肩と診断されて治療を受けましたが、良くなりません。
普通にしていても痛いのですが、無理に動かそうとすると激痛が走ります。
また、夜になると痛みが強くなり、ひどいときは痛みで眠れないそうです。
また、寝返りをなどの際に、激痛で目が覚めることもあります。
最近は、痛みがますます強くなっているので、少しでも楽になりたいとのことでした。

この方は、冷えると特に痛みがひどくなります。
冷えで悪化することから、身体を温め、痛みを和らげるような漢方薬をお出ししました。
15日後に来店した時には、痛みが軽くなって調子が良くなってきたとのことです。
その後も、同じ漢方薬を服用していただき、三ヶ月で肩の痛みはすっかり良くなったとのことでした。
夜も痛みから解放されて、熟睡できるようになったと、とても喜んでいただきました。

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