うつ病 | お身体の悩み

漢方医学

漢方薬が精神的な病気に効果があることを知っている方は、いがいに少ないのではないでしょうか?漢方薬は西洋薬と違って精神状態を安定させ、副作用もなく、他の身体の不快症状も治療します。
漢方では、うつ病は気虚や気うつと、とらえています。気虚は気(血などを巡らせているエネルギー)の働きが衰えている状態、気うつは気の流れが悪くなっている状態をいいます。気功やヨガなどは、この気のめぐりをよくし、リラックスさせる効果があります。
うつ病の場合、気の働きを補ったり、気の流れをよくすることが根本的な漢方治療につながります。
気の働きが悪くなるのは「肝」に原因があると考えています。精神的なストレスや、過労は「肝」に負担をかけます。「肝」の機能が低下すると気の流れが悪くなります。その結果、ほかの臓器も不調になりさまざまな症状があらわれます。
これらのうつ病の処方は漢方薬のマイナートランキライザー(精神安定剤)ともいわれている漢方薬です。自己判断はせずに、漢方薬にくわしい医師か薬剤師に必ず相談してください。
うつ病は「心のかぜ」ともいわれています。つまり、だれでもかかる可能性がありますが、必ず治る病気ともいわれています。身体をゆっくり休め、あせらずに治療を継続していくことが必要です。また、周囲の人も理解を示し、精神的にも追い詰めないような環境作りを心がけてください。

※漢方を服用する場合は、自己判断せずに、漢方の専門知識のある医師、薬剤師に相談しましょう。

 

実例はこちら↓

漢方医学

西洋医学

ストレス社会のいま、市販の睡眠薬がよく売れているそうです。しかし、最近の調査では、市販の睡眠薬を服用している方の約3割がうつ病になっているという報告がありました。安易に薬にたよるのではなく、きちんとした治療が必要です。
うつ病は、まじめで几帳面な人がなりやすいといわれています。このような性格の人が周囲に気を使いすぎたり、過剰なストレスを受けたり、心配事や過労などが重なると発症します。うつ病は、自分で気づかずになっている場合も多くみられます。
うつ病になると、気分が落ち込む、やる気が起きない、人と話したくないなどの症状が続き、不眠や倦怠感、頭痛、食欲不振、めまい、便秘や下痢などの症状も伴います。軽症から重症まで程度はさまざまですが 、うつ病がひどくなると自殺を考えるようなケースもあるので、症状が重ければ精神科などを受診する必要があります。
西洋医学では、抗うつ薬や抗不安薬、睡眠薬などが処方されます。しかし、病院で出される抗うつ薬などには、習慣性や依存症などの副作用もあるので、このようなときは漢方薬を併用することが効果的です。ただし、重症の場合には西洋医学による治療も取り入れていく必要があります。
また、生理周期によるもの、マタニティブルー、マリッジブルーなどの軽度のうつ状態もあります。このような軽度の気分のおちこみには、漢方薬がよく効きます。

実例はこちら↓

西洋医学

日常生活

うつ病になりやすい人は、責任感が強く、人にも気遣いのできるまじめな性格の人に多く見られます。こうした性格は、すぐに変えることは難しいのですが、何か問題が生じたときは、一人で抱え込まずに信頼できる人に相談してもよいでしょう。そうすることで、気持ちの負担を軽くすることができます。
規則正しく、栄養バランスのとれた食生活を心がけ、気分が落ち込んでいるようなときは、赤身の魚や肉類を多めに摂るとよいでしょう。
ぬるめのお風呂に入り、気持ちをリラックスさせるのも効果的です。
※医師・薬剤師に、ご相談の上服用してください。

実例はこちら↓

日常生活

うつ病の実例

妊娠を希望している方のうつ病の症例

女性 32歳  うつ病

長いこと、うつ病で悩んでいるとのことで来店されました。数年前に結婚して、赤ちゃんが欲しいとのことですが、何種類もの安定剤や睡眠薬を服用しているので、医師からは薬を減らさないと妊娠はできないとのことでした。
漢方薬を併用しながら新薬の量を減らして、できれば妊娠できる状態になりたいとのことでした。症状としてはうつ症状と不眠が強く、安定剤や睡眠薬を服用しないと眠れないとのことでした。
体格は普通、気が沈みがちで不安感があり、冷え性で疲れやすく便秘気味です。この方は、神経を安定させて不眠症やうつ症状を改善する効果のある漢方薬を処方しました。漢方薬を服用して、2ヵ月後には新薬の量も大分減らすことができました。
3ヵ月後には、病院の医師からも妊娠の許可がおりたので、その後は妊娠しやすい身体作りのための漢方薬に処方を変えました。

仕事のストレスからうつ病になった症例

男性 44歳 うつ病

この方は管理職になってから仕事上のストレスが重なり、数年前からうつ症状や不眠などの症状が出始めま した。
近所の内科で安定剤を処方してもらい、しばらくは症状が落ち着いていたのですが、仕事上のストレスが重なり症状が悪化してきたとのことでした。その上、食欲不振や仕事に対する気力もわかなくなってきたとのことです。
その後、神経内科でうつ病と診断されました。薬を処方してもらい一ヶ月ほど服用したのですが、思うような効果がなく、副作用の不安もあり漢方を試そうと思い来店されました。
この方は、漢方薬の服用を始めて半月後には、うつ症状や不眠症が改善してきたとのことでした。しばらくは睡眠薬や安定剤も併用していましたが、徐々に新薬の量を減らし、6ヵ月後には漢方薬だけ服用に切り替えることができました。
この方は、その後も漢方薬の服用を続けていますが、調子はよいとのことです。

職場に復帰できたうつ病の症例

女性 27歳 うつ病

うつ病のため、ここ数ヶ月会社を休職しているという方が来店されました。何もやる気が起きず、夜も寝つきが悪いとのことです。病院から睡眠薬と安定剤を処方されていますが、最近はあまり効果がなく、できれば漢方薬を併用して症状を改善したいとのことでした。
物忘れ、生理不順、不正出血、便秘、疲れやすい、手足のむくみ、胃腸虚弱などの症状もみられます。
この方は虚弱タイプと判断し、漢方薬を処方しました。一ヵ月後にはうつ症状や寝つきが悪いなどの症状が大分改善し、新薬の服用量も減らすことができました。
さらに一ヶ月後には不正出血などの症状も改善しました。翌月には職場への復帰も決まり、通常通りの仕事もこなせるようになりましたが、漢方薬はその後も続けて服用しています。

お身体の悩み