坐骨神経痛 | お身体の悩み

漢方医学

漢方では坐骨神経痛を、「血」、「水」のバランスが悪く、流れが滞って痛んでいるととらえています。
「血」は、なんらかの原因で、お血といって血がドロドロの状態になって停滞して痛みが引き起こされます。「水」は、身体の中の余分な水分が停滞し、水毒となって痛みをひきおします。
これらの停滞には、冷えが伴うことも多くみられます。「血」や「水」はバランスよく体内をめぐっていれば健康でいられますが、ひとつでもバランスを崩し流れが滞ると、さまざまな疾患を引き起こす原因になります。坐骨神経痛もこの例外ではありません。
漢方の治療としては、お血によって痛みがおきる坐骨神経痛には、血をきれいにして流れをスムーズにする漢方薬を用います。水毒によって痛みがおきている坐骨神経痛には、身体の中の余分な水分を尿や汗として体外に排出させ、水の流れを正常にする漢方薬を用います。また、冷えを伴っている坐骨神経痛には、身体を温める漢方薬を用います。
坐骨神経痛の方は、排便の時にりきむことができずに便秘をする方が多くみられます。悪化させないために、便通をよくすることも大切です。
中医学に「通じざればすなわち痛む」という言葉がありますが、坐骨神経痛に限らず「血」「水」の流れが通じなくなると、さまざまな痛みを引き起こすということをいった言葉です。

※漢方を服用する場合は、自己判断せずに、漢方の専門知識のある医師、薬剤師に相談しましょう。

 

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漢方医学

西洋医学

坐骨神経痛は神経痛の中でも発症率はかなり高く、苦労されている方も多いと思います。
坐骨神経痛はもっとも長い末梢神経で、腰からお尻、足先にかけての神経に沿って激しく痛みます。ほとんどの場合、痛みは左右の一方で起きます。
椎間板ヘルニアが原因となっている場合がほとんどですが、婦人科疾患、糖尿病など他にもさまざまなものがあげられます。さらには原因がよくわからない場合もあります。
坐骨神経痛は慢性化しやすく、鎮痛剤や筋弛緩薬などで対症療法をおこなっても、根本的な改善にはなりません。このようなケースに漢方治療が意外な効果を表すことも少なくありません。

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西洋医学

日常生活

坐骨神経痛の方は、身体を冷やさないことが大切です。普段から薄着ををさけるように してくだい。入浴の時は、ぬるめのお湯にゆっくりとつかり、身体の芯まで温めるようにしましょう。
ミニスカートなどの薄着を避け、お腹や腰を温めるようにしましょう。
食事は、きのこや豚肉などのビタミンB1,しじみや牡蠣、レバーなどのビタミンB12を多く含んだ食事を多く摂るとよいでしょう。

※医師・薬剤師に、ご相談の上服用してください。

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日常生活

坐骨神経痛の漢方の実例

強い痛みと痺れの坐骨神経痛の症例

長い間、坐骨神経痛で悩んでいる女性です。店に入ってきても、痛みで足をひきずるように歩いています。
痩せ型でひえしょう、胃腸が弱く顔色もよくありません。痛みは腰からお尻、右の太ももにかけてで、太ももは強い痺れを伴っています。
病院で処方された薬は、胃がもたれるので服用できません。そこで、お友達の紹介で漢方を勧められ来店しました。
この方は、冷え性で胃腸が弱いなどの症状から虚弱タイプと判断しました。そこで、胃腸に負担をかけずに、体力を補いながら坐骨神経痛の痛みや痺れを改善する漢方薬を処方しました。
漢方薬を飲み始めて、10日後に身体が温まってきたとのことです。そのまま同じ処方を続けて、一ヶ月で痛みや痺れが半分くらいにまで減ってきました。以前のように、足を引きずることもありません。
4ヶ月の服用で、坐骨神経痛の痛みはほとんど改善しています。また、最近では食欲も出てきて、疲れを感じることも少なくってきたそうです。

冷やされたことによる坐骨神経痛の症例

長身で細身の方です。冷凍食品を扱う仕事で、大型の冷蔵庫に入ることが多く、かなり冷え性です。
もともと腰痛があったのですが、数ヶ月前から腰痛に加えて、お尻から太ももにかけて痛むようになり、足先もしびれるようになりました。
病院ではヘルニアと坐骨神経痛からくる痛みと診断されました。病院で処方された新薬を服用したり、近所の鍼灸治療院へ通ったりして、一時的に改善したのですが、冷蔵庫の中で冷えたりすると悪化します。結局、次第に痛みや痺れが強くなったので、漢方薬も試したいとのことで来店しました。
仕事がら、身体全体がいつも冷えている感じがするとのことです。
そこで、身体全体の血の巡りをよくして、身体を温め坐骨神経痛を改善する漢方薬を処方しました。
20日分の服用で身体が温まり、痛みもだいぶ楽になってきました。その後も、数ヶ月同じ漢方薬を服用しましたが、冷えや痛みがほとんど改善したとのことで、漢方薬の服用を中止しました。

坐骨神経痛の痛みと冷え性が改善してきました

女性 60代  坐骨神経痛 冷え性

60代の女性です。
3~4年前から坐骨神経痛に悩まされてきました。
右側のお尻からふくらはぎにかけて、強い痛みとしびれがあります。
右側の腰もつるような感じで、とてもつらいとのことでした。
階段を上がるときも、痛みがあるので途中で休むそうです。
病院で処方された痛み止めも、最近は胃に負担がかかるため服用できないとのことでした。
また、手足の冷えが強く、冬場は特に冷えて辛いそうです。

手足を温めて血行を促し、腰から下の痛みを改善できるような漢方薬をお出ししました。
一ヶ月分の服用で、手足が温まり痛みが楽になってきたとのことです。
その後も同じものを継続していただき、三ヶ月後には階段を上がる時も、痛みをほとんど感じなくなりました。
漢方薬は継続していただいてますが、痛みは以前に比べてかなり楽になっているとのことです。

長いこと坐骨神経痛で悩んでいましたが、漢方薬を服用して改善

女性 50代  坐骨神経痛

元々、坐骨神経痛がありましたが、痛みが悪化してきたので、近所のクリニックへ行きました。
クリニックで処方された、痛み止めや消炎剤を服用していますが、なかなかよくなりません。
テレビ番組の情報で、漢方薬でも改善できることを知り、来店されました。
腰から下がいつも冷えていて、お尻の痛みと太ももから足首にかけての痺れがあります。

この方は下半身の冷えが強かったので、足腰の血行をよくして痛みを和らげるような漢方薬をお出ししました。
半月後に再来店された時には、腰から下が温まってきたとのことでした。
痛み、痺れ、どちらも軽減しているそうです。
一ヵ月後には調子が良いので、クリニックの通院はやめたとのことでした。
その後も順調に改善していますが、漢方薬はしばらく継続したいとのことです。

坐骨神経痛が再発しましたが、痛みが楽になりました

女性 50歳代  坐骨神経痛

若いころから、腰痛や生理痛で悩まされてたそうです。
5,6年前に、坐骨神経痛になりましたが、自然に良くなって、しばらく痛みもなく落ち着いていました。
ところが、数ヶ月前から腰からお尻にかけて、また痛むようになりました。
以前の、坐骨神経痛と同じような症状です。
湿布薬を貼ったり、鍼灸院に通ったりしていますが、太ももからふくらはぎにかけて、痛みが強くなり場所も広がっています。
当店へは、足を引きずるようにしてこられたので、かなり痛むようです。

この方の場合、お風呂に入ったり温まると痛みが楽になるそうです。
また、胃潰瘍になったことがあり、今でも胃はもたれやすく弱いとのことでした。
まず、胃に負担がかからないことを前提に、下半身を温めて、坐骨神経痛の痛みが改善できるような処方をお出ししました。
一ヵ月後に来店された時には、足は引きずることなく歩いてこられました。
服用してから、下半身が温かくなって痛みが楽になったそうです。
その後も、同じものを継続していただき、3ヶ月後にはほとんど痛みがなくなり改善したとのことです。
もう少し様子を見ますが、その後は胃を改善していきたいとのことでした。

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